親子のスキンシップで子どもの自己肯定感を育む

2020年知育ism夏号に掲載された記事より

講師・コーチ・クリエイターが集まるコミュニティTIDA WOMAN ASSOCIATIONメンバーの一人である中條初恵さんが、幼児教育の大切さについて教えていただきました。

親子のスキンシップで子どもの自己肯定感を育む

コロナの影響で子どもと家族で過ごしていたという家庭も多かったと思います。
外出も制限され情報等もネットで検索。会議もオンライン。と私自身もコロナの影響を受け、オンライン会議参加が当たり前になっていました。

しかし、画面上では分からない相手のちょっとした表情や、肌で感じる場の空気や高揚感等、人と接する事で感じる雰囲気がない事に物足りなさを思うようになってきました。
やはり、人は人との関わりが不可欠であり、特に親と子の関係性の大切さには、触れ合う事やスキンシップが必要であると思います。

 

子どもに触れる事の大切さ「脳の記憶」

視覚・聴覚・触覚・味覚・嗅覚という五感の中で最初に発達するのが触覚です。生まれたての赤ちゃんは触覚が一番敏感。何でも口に入れようとするその行為は、手と舌を使って物の形や質感を確かめているのです。触覚は、視覚や聴覚と違って全身で感じるもの。しかも皮膚への刺激がダイレクトに脳へ働きかけるので、肌を触れてあげる事は脳を発達させ、心や体を育む事にもなるのです。
また、スキンシップをすることで脳の下垂体から「愛情ホルモン」と呼ばれるオキシトシンが分泌されます。子どもは大好きな人に触れられる事でオキシトシンが分泌され、様々な効果をもたらすといわれています。
〇「愛情が深まる」
〇「信頼感や安心感を得る」
〇「IQが高くなる」
〇「社会性が高まる」
〇「ストレスへの耐性が上がる」
触れられる事で子どもの心が安定し、健康に育ちます。

 

いつでもスキンシップ

仕事や家事に追われて子どもに構ってあげることが出来ず「ちょっと待って」「後でね」なんて思わず口にしてしまって反省…。なんてことも多くあるのではないでしょうか。「良い子ね」「好き」の言葉を繰り返し言うよりも、ギュッと1回抱きしめてあげる方が何倍も効果的です。おむつ替えの時にギュッ。お風呂上りにタオルで拭いてあげながらギュッ。それだけで親子の絆が深まっていきます。大切なのは長さよりも「濃さ」ですね。
そして「愛されている」「自分を受け止めてくれる人がいる」と感じる事で、生き抜く力・自己肯定感も高まっていきます。

 

構えず、ゆっくりママのペースで

形にとらわれる事はなく、ママ自身が子どもに「触れたい!」と思う事が子どもにとってもうれしい事。「今日はそんな気分じゃない」…心が疲れているとそんな思いに駆られることがあるかもしれません。そういう時は無理に触れなくても大丈夫。
気分が良い時に思いっきり抱きしめて親子の愛情を深めていきましょう。

 

講師プロフィール

中條初恵
・保育士
・日本式ベビーマッサージインストラクター

保育士の経験を生かしながら、ベビーマッサージ教室を通して保護者との関わりやサポートを行っている。「大人が楽しいと、子どもの目も輝く」が子育ての要と思い活動中。

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