世代を超えて愛される場所
社会福祉法人みなみ福祉会 幼保連携型認定こども園 笠寺幼児園
昭和26年に創立された南区にある笠寺幼児園。古くからの街並みと新しい住宅に囲まれたこの園は、地元の人に愛され、3世代を通して通われている方や、40年勤めている保育士など、人との絆が深いのも特徴。0歳から6歳までの子どもたちはたくさんの仲間とともに大きな園でのびのびと育っています。
お忙しい中、笑顔で撮影に協力してくれました。
68名いる職員の中には自らの子どもを笠寺幼児園に預けて働くママ保育士も。
働く側にとっても居心地のよい場所なのを感じます。
「豊かな人間性」を育てる環境づくり
幼児園には年齢の違う多くの子どもたちが集うからこそ、それぞれの年齢・月齢に応じた環境づくりをしています。子どもは日常の何気ない行動やあそびを通し、自らの力で考え、経験を重ねていくことで感受性・協調性・独創性・創造性など、多くの力を成長させていきます。その成長を支えていけるよう、安全に配慮しつつ、子どもたちが夢中になれることを提案・作成しています。また、3つある園庭では自由にあそぶこともできます。保育士は一人ひとりの興味や関心の芽を伸ばしていくとともに、子どもたちがあそびを通して人間性が形成されていくのを見守ることも大切にしています。園での経験や体験の中で、子どもたちが将来の夢や目標が掴めていけたら嬉しい限りです。
大きな保育室の中で元気にあそぶ子どもたち
幅広い年齢との関わりを通して
年齢別・クラス別の保育スタイルですが、5歳児と2歳児が手をつないで散歩に出かけたり、2歳児の入眠を5歳児が手伝ったりする触れ合いも大切にしています。これまでは園外保育として公園あそびの日もありましたが、本年は行事として『異年齢保育の日』を設けました。年長児が下級児の手伝いをしながら、午前中のあそびから食事、着替え、午睡までを一緒に過ごすのです。今は少子化で兄弟姉妹がいない園児もいるため、密に過ごした時間は互いにとって、とても良い機会になったと思います。世代間交流としては、年長児が年に2回、近くの福祉会館で高齢の方との交流をしています。遊戯の披露をしたり、高齢者の歌や踊りを観覧したりして、お互いの成果を発表する場を楽しみます。また、年に一度近所のデイケアセンターを訪問し、利用者と一緒に手遊びや歌の発表も行っています。世代をこえた関わりは共に笑顔となる時間です。(*高齢者との関わりは現在コロナ禍のため、中止しております。)
《今号のテーマ:子育てのふつうって?》
鈴木園長が思う「ふつう」とは
個性や表現が自由になり、多様性が重視される今ですが、すべての自由が承認されるのではなく、「普通」の幅が広がったという感じに思います。そんな中、幼い子どもたちはいろいろな面で未発達な部分も多く、経験も少ない中で普通を身につけていくタイミングにいます。幼児園としては保育士の「普通」を押し付けるのではなく、最低限の「普通(ルール)」を知らせながら、自由な発想を大切にして、個性が出せる環境をつくるように意識しています。
鈴木登之宗 園長
笠寺幼児園について、もっと知りたい方は下記のQRコードから園のHPをご覧ください。